高い人気を誇るAnkerのモバイルバッテリーについて比較していきます。
今回は容量を追求した超大容量モデルを扱います。超大容量モデルには20,000~26,800mAhの容量を持つ製品がラインナップされています。
バッテリー容量の例として、iPhone 8は約1,800mAh、iPhone XS Maxは約3,200mAhとなりますので、単純計算でスマホであれば6~14回充電できる性能を持っていることになります。
なお、コンパクトモデル(3,350~6,700mAh)、大容量モデルについては以下の記事で紹介しています。
比較表
主な仕様を表にまとめて比較してみます。
容量(mAh) | スマホ充電回数の目安 | 充電規格 | 出力ポート数 | 低電力モード | 充電器 | サイズ(mm) | 重量(g) | 残量表示 | 価格(円)※ | |
PowerCore Lite 20000 | 20,000 | 6~11回 | PowerIQ | 2 | ○ | × | 155×71×25 | 387 | 4段階 | 4,999 |
PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition | 20,100 | 6~11回 | Power Delivery、PowerIQ | 2 | × | × | 168×62×22 | 360 | 4段階 | 6,980 |
PowerCore Speed 20000 PD | 20,100 | 6~11回 | Power Delivery、PowerIQ | 2 | × | ○ | 168×62×22 | 360 | 4段階 | 7,999 |
PowerCore II 20000 | 20,100 | 6~11回 | PowerIQ、PowerIQ 2.0 | 2 | × | × | 170×62×22 | 369 | 8段階 | 5,499 |
PowerCore 26800 | 26,800 | 8~14回 | PowerIQ | 3 | × | × | 180×81.5×22 | 495 | 4段階 | 5,999 |
PowerCore Speed 20000 | 20,100 | 6~11回 | Quick Charge 3.0、PowerIQ | 2 | × | × | 166×62×22 | 369 | 4段階 | 4,799 |
PowerCore+ 26800 PD | 26,800 | 8~14回 | Power Delivery、PowerIQ | 3 | × | ○ | 180×80×24 | 580 | 8段階 | 9.999 |
PowerCore 20100 | 20,100 | 6~11回 | PowerIQ | 2 | × | × | 166×58×22 | 356 | 4段階 | 4,999 |
※2019年2月末時点のamazon.co.jpの価格。カラーバリエーションのうち最安値のもの。
比較のポイント
充電器付きか否か
モバイルバッテリー本体を充電するためには、別途充電器を用意する必要があります。この充電器がモバイルバッテリーの規格にあったものでないと、充電時間などで本来の性能を発揮することができません。適合の確認が面倒な場合に手っ取り早いのが、充電器付きのモデルを選ぶことです。
『PowerCore Speed 20000 PD』『PowerCore+ 26800 PD』はいずれもPower Delivery対応の充電器が付属しています。後者の方が高入出力・大容量でポート数もUSB Type-Aを1口多く備えていますが、サイ・重量が大きくなっています。
低電力モードを備えているか否か
『PowerCore Lite 20000』は低電力モードを備えているので、ワイヤレスイヤホンなどの小型機器に使用することができます。
Nintendo Switchを充電するか否か
『PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition』は任天堂公式ライセンスモデルですので、Switchを充電する場合には適しています。
出力ポートの規格
全モデル、ベースとなるPowerIQポートを1~3口備えています。
それに加えて、特定のモデルでは急速充電規格であるPower DeliveryあるいはQuick Charge 3.0ポートを備えており、規格に対応しているケーブルや接続機器であれば、従来製品を遥かに上回る急速充電が可能となります。規格としてはPower Deliveryの方がメジャーとなりそうです。
PowerIQポートに加え、PowerIQの発展型であるPowerIQ 2.0に対応したポートを1つ備えたモデルもあります。PowerIQが最大出力12Wであるのに対し、PowerIQ 2.0では18Wで高速充電が可能です。
Power Delivery対応機器を持っている場合
『PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition』『PowerCore Speed 2000 PD』『PowerCore+ 26800 PD』が適当と思われます。前述の通り、充電器付きか否か、Nintendo Switchを充電するか否かで、どのモデルが良いか判断できるでしょう。
Quick Charge 3.0対応機器を持っている場合
『PowerCore Speed 20000』が適当と思われます。
Power Delivery・Quick Charge対応機器は使わない
『PowerCore Lite 20000』『PowerCore II 20000』『PowerCore 26800』『PowerCore 20100』が選択肢になります。
『PowerCore II 20000』はPowerIQ 2.0ポートを1口備えているので、他モデルと比べて入出力が高速です。
『PowerCore Lite 20000』は前述の通り低電力モードを備えています。
『PowerCore 26800』『PowerCore 20100』は、前者の方が高入出力・大容量でポート数も1口多いですが、サイズ・重量が大きくなっています。
併せて購入が必要なもの
いずれのモデルにもMicro USBケーブル(あるいはUSB-C to Cケーブル)とトラベルポーチが付属されますので、接続機器用のケーブルと、コンセントからの充電器があればすぐに使用できます(『PowerCore Speed 2000 PD』『PowerCore+ 26800 PD』充電器付きです)。
なお、一般的な充電器の出力は1Aとなっていますので、正常・安全使用のためには各モデルの入力値(●V/◆A)以上出力できる充電器を用意すると良いでしょう。
製品一覧
Anker『PowerCore Lite 20000』
スマホを6~11回充電可能な性能を持っています。
2ポート設計で、2つの機器に同時給電可能です。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、接続機器に対して最大3Aのスピード充電が可能となっています。
入力ポートとして、Micro-USBポートとUSB Type-Cポートの2口を備えており、いずれかのケーブルを選択可能です(同時使用はできません)。
低電力モードを搭載しているので、ワイヤレスイヤホンなどの小型機器への充電にも使用できます。
主な同梱物
Micro USBケーブル、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 155×71×25mm |
重量 | 387g |
バッテリー容量 | 20,000mAh/74Wh |
出力(×2) | USB Type-A×2 ・PowerIQ(5V/4.8A:各ポート最大3A) |
入力(×2) | Micro-USB×1、USB Type-C×1(5V/2A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションはブラックのみです。
ブラック
【任天堂公式ライセンス】Anker PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition
Nintendo Switchに最適化された任天堂公式ライセンスモデルです。
スマホを6~11回、Nintendo Switchを2~3回充電可能な性能を持っています。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、1口あるUSB Type-Aポートを利用すると接続機器に対して最大2Aのスピード充電が可能となっています。
出力/入力を兼ねたUSB Type-Cポート(1口)はPower Deliveryに対応しており、対応機器であれば最大24W出力が可能で、約3時間でバッテリー本体を充電できます。
主な同梱物
USB-C to Cケーブル、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 168×62×22mm |
重量 | 360g |
バッテリー容量 | 20,100mAh |
出力(×2) | USB Type-A×1 ・PowerIQ(5V/2A) USB Type-C×1 ・Power Delivery(5V/3A、9V/2.6A、15V/1.6A) |
入力(×1:入出力併用) | USB Type-C ・Power Delivery(5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションはブラックのみです。
ブラック
Anker PowerCore Speed 20000 PD(USB-C急速充電器付属モデル)
スマホを6~11回充電可能な性能を持っています。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、1口あるUSB Type-Aポートを利用すると接続機器に対して最大2Aのスピード充電が可能となっています。
出力/入力を兼ねたUSB Type-Cポート(1口)はPower Deliveryに対応しており、対応機器であれば最大24W出力が可能で、30W入力・約4時間でバッテリー本体を充電できます。付属の急速充電器はPower Delivery対応モデルです。
主な同梱物
30W USB-C急速充電器(見た目的には『PowerPort Speed 1 PD 30』かと思われます)、Micro USBケーブル、USB-C to Cケーブル、トラベルポーチ
『PowerPort Speed 1 PD 30』についてはこちらの記事の中で紹介しています。
-
【急速充電器】Anker製品を徹底比較!!【壁挿しタイプ】
高い人気を誇るAnkerの急速充電器(壁挿しタイプ)について比較していきます。 壁挿しタイプは持ち運びも視野に入れての選 ...
主な仕様
サイズ | 168×62×22mm |
重量 | 360g |
バッテリー容量 | 20,100mAh/72.36Wh |
出力(×2) | USB Type-A×1 ・PowerIQ(5V/2A) USB Type-C×1 ・Power Delivery(5V/3A、9V/2.6A、15V/1.6A、20V/1.1A) |
入力(×1:入出力併用) | USB Type-C ・Power Delivery(5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.5A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションはブラックのみです。
ブラック
Anker『PowerCore II 20000』
スマホを6~11回充電可能な性能を持っています。
2ポート設計で、2つの機器に同時給電可能です。
急速充電規格PowerIQを発展させたPowerIQ 2.0を採用しており、接続機器に対して最大18Wまでの入出力に対応したスピード充電が可能となっています。これによりPowerIQモデルと比較して最大1.8倍の入出力が可能となりました。Quick Charge対応充電器を使用すれば本体への充電が高速化でき、5時間程度でフル充電可能です。
バッテリー残量はホイール型の形状になっており、デザイン性も工夫されています。
主な同梱物
Micro USBケーブル、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 170×62×22mm |
重量 | 369g |
バッテリー容量 | 20,100mAh/72.36Wh |
出力(×2) | USB Type-A×2 ・PowerIQ×1(12W:5V/2.4A) ・PowerIQ 2.0×1(18W:5V/2.4A, 9V/2A, 12V/1.5A,、) |
入力(×1) | Micro-USB ・PowerIQ 2.0(18W:5V/2A, 9V/2A) |
残量表示 | 8段階(目安:12.5/25/27.5/50/62.5/75/87.5/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションが2タイプあります。
ブラック
ホワイト
Anker『PowerCore 26800』
スマホを8~14回充電可能な性能を持っています。
3ポート設計で、3つの機器に同時給電可能です。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、接続機器に対して最大3A(3口合計6Aまで)のスピード充電が可能となっています。
入力ポートを2口備えており、本体を倍速で充電可能です(計4A入力時・約6.5時間)。
主な同梱物
Micro USBケーブル×2、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 180×81.5×22mm |
重量 | 495g |
バッテリー容量 | 26,800mAh/96.48Wh |
出力(×3) | USB Type-A×3 ・PowerIQ(5V/6A:各ポート最大3A) |
入力(×2) | Micro-USB×2(5V/4A:各ポート最大2A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションが2タイプあります。
ブラック
ホワイト
【第2世代】 Anker『PowerCore Speed 20000』
スマホを6~11回充電可能な性能を持っています。
2ポート設計で、2つの機器に同時給電可能です。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、接続機器に対して最大2Aのスピード充電が可能となっています。
出力2口のうち1口は急速充電規格Quick Charge 3.0に対応しており、対応機器では最大24Wのフルスピード充電が可能です。
入力もQuick Charge 3.0に対応しているため、対応機器をそろえれば本体の充電も高速になります。
主な同梱物
Micro USBケーブル、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 166×62×22mm |
重量 | 369g |
バッテリー容量 | 20,100mAh/72.36Wh |
出力(×2) | USB Type-A×2 ・PowerIQ×1(5V/2A) ・Quick Charge 3.0×1(5-8V/3A、8-10V/2.4A、10-12V/2A) |
入力(×1) | Micro-USB ・Quick Charge 3.0(5-7V/2A、7-9V/2A、9-12V/1.5A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションはブラックのみです。
ブラック
Anker『PowerCore+ 26800 PD(USB-C急速充電器付属モデル)』
スマホを8~14回充電可能な性能を持っています。
2口あるUSB Type-Aポートは独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、接続機器に対して最大3A(2口合計3Aまで)のスピード充電が可能となっています。
出力/入力を兼ねたUSB Type-Cポート(1口)はPower Deliveryに対応しており、対応機器であれば最大30W出力が可能で、27W入力・約4~5時間でバッテリー本体を充電できます。付属の急速充電器はPower Delivery対応モデルです。
バッテリー残量はホイール型の形状になっており、デザイン性も工夫されています。
主な同梱物
『PowerPort Speed 1 PD 30』、Micro USBケーブル、USB-C to Cケーブル、トラベルポーチ
付属の急速充電器『PowerPort Speed 1 PD 30』についてはこちらの記事の中で紹介しています。単体で購入すると2,299円となっています。
-
【急速充電器】Anker製品を徹底比較!!【壁挿しタイプ】
高い人気を誇るAnkerの急速充電器(壁挿しタイプ)について比較していきます。 壁挿しタイプは持ち運びも視野に入れての選 ...
主な仕様
サイズ | 180×80×24mm |
重量 | 580g |
バッテリー容量 | 26,800mAh/96.48Wh |
出力(×3) | USB Type-A×2 ・PowerIQ(5V/3A:各ポート最大3A) USB Type-C×1 ・Power Delivery(30W:5V/3A、9V/3A、15V/2A、20V/1.25A) |
入力(×1:入出力併用) | USB Type-C×1 ・Power Delivery(5V/3A、9V/3A) |
残量表示 | 8段階(目安:12.5/25/27.5/50/62.5/75/87.5/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションが3タイプあります。
ブラック
Anker『PowerCore 20100』
スマホを6~11回充電可能な性能を持っています。
2ポート設計で、2つの機器に同時給電可能です。
独自の急速充電規格PowerIQを採用しており、接続機器に対して最大2.4Aのスピード充電が可能となっています。
主な同梱物
Micro USBケーブル、トラベルポーチ
主な仕様
サイズ | 166×58×22mm |
重量 | 356g |
バッテリー容量 | 20,100mAh/72.36Wh |
出力(×2) | USB Type-A×2 ・PowerIQ(5V/4.8A:各ポート最大2.4A) |
入力(×1) | Micro-USB(5V/2A) |
残量表示 | 4段階(目安:25/50/75/100%) |
メーカー保証 | 18ヵ月 |
カラーバリエーションが3タイプあります。
ブラック
ホワイト
ブルー
Anker PowerCore 20100用ハードケース
『PowerCore 20100』シリーズに対応した持ち運び用のケースです。衝撃や傷、水に強い素材を使用しています。内部にはケーブルなどを収納するポーチと、バッテリー固定用のストラップが備えられています。
サイズは135×84×43mm(内部は約185×61mm)です。
対応機種は、PowerCore 15600、PowerCore 20100、PowerCore II 20000、PowerCore Speed 20000 PD、PowerCore Speed 20000となっています。
まとめ
こんな方におすすめ
- できるだけ容量の大きなモバイルバッテリーがほしい
- 充電器付きのモデルが欲しければ『PowerCore Speed 20000 PD』『PowerCore+ 26800 PD』
- 低電力モードを使用したいなら『PowerCore Lite 20000』
- Nintendo Switchでも使用するなら『PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition』
- Power Delivery対応機器の充電には『PowerCore 20100 Nintendo Switch Edition』『PowerCore Speed 2000 PD』『PowerCore+ 26800 PD』
- Quick Charge 3.0対応機器の充電には『PowerCore Speed 20000』
- Power Delivery・Quick Charge 3.0対応機器に充電しないなら『PowerCore 26800』『PowerCore 20100』