シンプルで美しい外観が特長である、NZXTのPCケース『NEW Hシリーズ』の各モデルを比較します。
NZXTのケースデザインに惹かれているものの、『NEW Hシリーズ』のどのモデルにするか迷ってしまう場合の参考になればと思います。
※こちらの記事で、後継モデルの「H●10」シリーズについてまとめています。
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NEW Hシリーズ
シリーズ展開
NEW Hシリーズには、ATX対応の「H700i」「H700」「H500i」「H500」、MicroATX対応の「H400i」、Mini-ITX対応の「H200i」がラインナップされています。
「i」が付く「H700i」「H500i」「H400i」「H200i」はスマートデバイス標準搭載
お尻に「i」が付いている「H700i」「H500i」「H400i」「H200i」はスマートデバイスが標準搭載されてるモデルです。
スマートデバイスは、NZXTから単独で販売されている「GRID+」(ファンコントローラー)と「HUE+」(LEDコントローラー)を併せ持った機能を持つデバイスです。専用のソフトウェアであるCAMを介することで、付属のLEDストリップとファンをコントロールすることが可能です。対応モデルを用意すれば、ファンであれば最大5基、LEDストリップなら最大4本まで制御できます。
「i」が付いていない「H700」「H500」はLEDとファンの制御を行うスマートデバイスをオミットしたネイキッドモデルになります。
こちらの記事でスマートデバイスや『HUE 2』などの制御デバイスについてまとめています。
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カラー展開
スマートデバイス搭載の「H700i」「H500i」「H400i」「H200i」はマットホワイト、マットブラックの2色展開です。
なお、「H700i」にでは後発のカラーバリエーションとして「Ninja」などのコラボレーションモデルも登場しています。詳細はこちらの記事にまとめています。
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スマートデバイス非搭載の「H700」「H500」は上記2色に加えて、マットブラック+レッド、マットブラック+ブルーの計4色が展開されています。
ストレージベイ
いずれも最近のトレンドに沿ってか、5インチベイは搭載されていません。
初心者もキレイにできる裏面配線の工夫
いずれのモデルも、マザーボードトレイ裏面にはケーブル誘導ガイドとケーブル固定用の面ファスナーが配されており、初心者でもきれいな配線が行えるようになっています。
主な仕様の比較表
シャドウベイの搭載数は、モデルによって記載ルールが微妙に異なりますが、メーカー仕様を活かしています。詳細は各モデルの項目に記載しています。
大きさ | 重量 | マザーボード | 外部接続 | シャドウベイ | |
H700i | 230×516×494mm | 12.27kg | EATX、ATX、MicroATX、Mini-ITX | USB2.0×2、USB3.1Gen1×2、Audio/Mic×1 | 3.5インチ:2+1、2.5インチ:7 |
H700 | 〃 | 12.07kg | 〃 | 〃 | 〃 |
H500i | 210×460×428mm | 7kg | ATX、MicroATX、Mini-ITX | USB3.1Gen1×2、Audio/Mic×1 | 3.5インチ:2+1、2.5インチ:2+1 |
H500 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
H400i | 210×421×417mm | 7.6kg | MicroATX、Mini-ITX | USB3.1Gen1×2、Audio/Mic×1 | 3.5インチ:1、2.5インチ:4 |
H200i | 210×372×349mm | 6kg | Mini-ITX | USB3.1Gen1×2、Audio/Mic×1 | 3.5インチ:1、2.5インチ:4 |
拡張スロット | GPU | CPUクーラー | スマートデバイス | カラー | |
H700i | 7 | 長さ413mmまで | 高さ185mmまで | 〇 | マットブラック、マットホワイト、Ninja |
H700 | 〃 | 〃 | × | マットブラック、マットホワイト、マットブラック+ブルー、マットブラック+レッド | |
H500i | 7 | 長さ381mmまで | 高さ165mmまで | 〇 | マットブラック、マットホワイト |
H500 | 〃 | 〃 | 〃 | × | マットブラック、マットホワイト、マットブラック+ブルー、マットブラック+レッド |
H400i | 4 | 長さ411mmまで | 高さ164mmまで | 〇 | マットブラック、マットホワイト |
H200i | 2 | 長さ325mmまで | 高さ165mmまで | 〇 | マットブラック、マットホワイト |
H700i
カラーバリエーション
「H700i」を選ぶ際のポイント
対応マザーボードと拡張スロット数で「H400i」「H200i」とは明確に差別化できているので、その点が選択のポイントになるかと思います。悩むのは同じATX対応の「H500i」とどちらを選ぶか、でしょう。
まず大きさ、重量では「H500i」が一回りコンパクトです。
外部接続については、「H700i」がUSB2.0×2をプラスで備えています。
2.5インチストレージについては、3.5インチストレージを使用する前提だと、「H700i」は最大5台、「H500i」は最大2台と「H700i」が倍以上搭載可能です(後述)。
価格では「H700i」が約25,000円~、「H500i」が約15,000円~と約1万円の差があります。
デザイン面では、強化ガラスパネル面のデザインが目立って異なります。シリーズ3タイプ「700」「400」「200」では左サイドパネルが全面強化ガラスになっているのに対し、「500」は電源ユニットを格納するPSUシュラウドがそのまま外装となっています。
「H500i」ではグラフィックボードの垂直配置マウントが可能ですが、「H700i」にこの機能はありません。
わかりにくいストレージの搭載数
3.5インチシャドウベイ
比較表の「シャドウベイ」の項目で❝3.5インチ:2+1❞とありますが、これはどういう意味でしょうか? 3.5インチシャドウベイは電源シュラウド内にあり、2台のストレージを搭載可能です。つまり❝3.5インチ:2❞となるわけですが、このシャドウベイの取り付け位置を調整することで、+1台をケース底面に直付けすることができます。よって、❝3.5インチ:2+1❞という表記になるわけです。ただし、電源ユニットの設置スペースは狭くなる点に注意が必要です。
2.5インチシャドウベイ
2.5インチシャドウベイは電源シュラウド上面に2箇所、電源シュラウド側面に1箇所、マザーボードトレイ背面に2箇所あり、計5台のストレージを搭載可能です。でも比較表の「シャドウベイ」の項目で❝2.5インチ:7❞とありますね。❝7❞のうち2台は3.5インチシャドウベイ(2台搭載可能)に2台の2.5インチストレージを搭載することも可能であるということです。つまり、3.5インチストレージを搭載しないならば、最大7台分の設置スペースがあるということです。
まとめ
こんな方におすすめ
- ATXマザーボード対応のケースでハイエンドモデルが欲しい
- クリアランス・拡張性の余裕があった方がよい
- 価格に制限されずケースにこだわりたい
H700
カラーバリエーション
「H700」を選ぶ際のポイント
「H700」は「H700i」からスマートデバイスがオミットされたモデルです。
価格は約20,000円~と「H700i」より5,000円程度安価です。
カラーバリエーションについては、「H700i」にはないマットブラック+ブルー、マットブラック+レッドの2パターンも選択可能です。
まとめ
こんな方におすすめ
- ATXマザーボード対応のケースでハイエンドモデルが欲しい
- クリアランス・拡張性の余裕があった方がよい
- 青や赤のカラーバリエーションに興味がある
- 付属のLEDストリップとファン制御機能は必要ない or 既に持っている
こちらの記事でコラボモデルを紹介しています。
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【PCケース】NZXT NEW Hシリーズのコラボモデル一覧
NZXTのPCケース、NEW Hシリーズでは複数のコラボモデルが展開されています。 どのモデルも大変尖ったデザインでイン ...
H500i
カラーバリエーション
「H500i」を選ぶ際のポイント
「H700i」と同様、対応マザーボードと拡張スロット数で「H400i」「H200i」とは明確に差別化できているので、同じATX対応の「H700i」とどちらを選ぶかがポイントになるかと思います。詳細は「H700i」の項目をご覧ください。
わかりにくいストレージの搭載数
3.5インチシャドウベイ
3.5インチシャドウベイは電源シュラウド内にあり、ベイ内に2台、ベイ上に1台、最大3台のストレージを搭載可能です。
2.5インチシャドウベイ
2.5インチシャドウベイは、スペース的には電源シュラウド上面に2箇所、マザーボードトレイ背面に2箇所あります。これだけ見れば2.5インチストレージを4台搭載可能であるように思えますが、実際にはストレージを設置するためのアダプタ(クイックリリーストレイ)が2つしか付属してきません。つまり、アダプタの設置場所は4箇所から選ぶことができるものの、アダプタ自体が2つしかないため、実質的には2台の搭載となるのです。❝+1❞は電源シュラウド内の3.5インチベイを取り外すことで、ケース底面に直付けすることが可能となります。よって、最大で計3台のストレージを搭載可能です。
グラフィックボードの垂直配置マウントが可能
「H500i」はNew Hシリーズで唯一、グラフィックボードの垂直配置マウントが可能です。ただしPCI Expressのライザーケーブルは付属していません。ケーブルは長さ30cm以上のものが推奨されています。
まとめ
こんな方におすすめ
- ATXマザーボード対応のケースでコンパクトなものが欲しい
- 1万円台で手に入れたい
- ストレージの搭載数はそこまで重視しない
- グラフィックボードを垂直マウントしたい
こちらのレビュー記事もご参考になれば。
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【PCケース】NZXT『H500i』をレビュー
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H500
カラーバリエーション
「H500」を選ぶ際のポイント
「H500」は「H500i」からスマートデバイスがオミットされたモデルです。
価格は約10,000円~と「H500i」より5,000円程度安価です。
カラーバリエーションについては、「H500i」にはないマットブラック+ブルー、マットブラック+レッドの2パターンも選択可能です。
グラフィックボードの垂直マウントには対応していません。
まとめ
こんな方におすすめ
- ATXマザーボード対応のケースでコンパクトなものが欲しい
- 1万円台で手に入れたい
- 青や赤のカラーバリエーションに興味がある
- 付属のLEDストリップとファン制御機能は必要ない or 既に持っている
- グラフィックボードの垂直マウントには興味がない
H400i
カラーバリエーション
「H400i」を選ぶ際のポイント
対応マザーボードと拡張スロット数で他モデルとは明確に差別化できているので、その点が選択のポイントになるかと思います。
その他の主なポイントとしては、
3.5インチストレージについては、「700」「500」が最大3台搭載可能であるのに対し、「H400i」では1台となっています。「H200i」も同様に1台搭載可能です。
拡張スロットは「700」「500」が7基あるのに対し、「H400i」では4基となっています。「H200i」では2基となっています。
価格は「H700i」が約25,000円~、「H500i」が約15,000円~であるのに対し、「H400i」は約15,000円~となっています。「H200i」も約15,000円~となっています。
わかりにくいストレージの搭載数
2.5インチシャドウベイ
2.5インチシャドウベイは電源シュラウド側面に1箇所、マザーボードトレイ背面に2箇所あり、計3台のストレージを搭載可能です。3.5インチストレージ(1台)を搭載しない場合、プラス1台して最大4台の2.5インチストレージを搭載可能です。
まとめ
こんな方におすすめ
- MicroATX対応のコンパクトケースが欲しい
- 1万円台で手に入れたい
H200i
カラーバリエーション
マットブラック
「H200i」を選ぶ際のポイント
対応マザーボードと拡張スロット数で他モデルとは明確に差別化できているので、その点が選択のポイントになるかと思います。
その他の主なポイントは「H400i」と同様です。
わかりにくいストレージの搭載数
2.5インチシャドウベイ
2.5インチシャドウベイは電源シュラウド側面に1箇所、マザーボードトレイ背面に2箇所あり、計3台のストレージを搭載可能です。3.5インチストレージ(1台)を搭載しない場合、プラス1台して最大4台の2.5インチストレージを搭載可能です。
まとめ
こんな方におすすめ
- Mini-ITX対応のコンパクトケースが欲しい
- 1万円台で手に入れたい