自作PC入門

【入門】CPUとは?

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CPU(シーピーユー)は“Central Processing Unit”の略語で、日本語では「中央演算処理装置」といいます。コンピュータ内で行う演算の中心を担い、パソコン全体の性能を大きく左右するパーツです。

某社CMでおなじみの「入ってる」ってやつですね。

CPUには大きな電流が流れており、回路に電流が流れるごとに配線の電気抵抗によって発熱します。これは結果として大きな熱となります。そこでCPUを正常に動作させるために、放熱の役割を果たすCPUファンなどが併せて用いられます。

旧来のCPUは演算処理のみを担うものでしたが、技術的な進歩に伴い多くの機能を併せ持つようになっています。

CPUの構造

演算器、レジスタ(演算の命令そのものや、演算に使用するデータを格納する)、制御回路(メモリーへの入出力を制御)、クロック回路(CPUが動作するタイミングとなるクロック信号を司る)などからなります。これらの処理装置は総称してプロセッサーと呼ばれます。

つまりCPUはプロセッサーにあたるわけですが、もう少し狭い括りに分類されます。パソコンに興味がおありの方なら一度は耳にしたことがあると思われる、マイクロプロセッサーです。マイクロプロセッサーは、プロセッサの機能を単一の半導体チップに納めたものです。

半導体とは?:電流がよく流れる導体と、電流が流れない絶縁体の中間的な特性をもつ物質です。一定の条件を満たすと電流が流れます。

マイクロプロセッサーの集積度

マイクロプロセッサーは、その集積度を高める(回路線幅を細くし、回路を小さくする)ことで1枚の半導体チップにより多くのトランジスターを組み込むことを可能にし、CPUの消費電力低下と処理速度高速化を実現しています。集積化により、半導体チップのトランジスター数は、約2年毎に倍増するという驚異的なペースで進歩を遂げてきました。

※トランジスターとは?:電気信号のON/OFFを切り替えるスイッチの役割を果たします。

CPUのマルチコア化

半導体チップの集積化により性能を高めてきたCPUですが、集積化には技術的な限界が囁かれはじめます。そこで新たなアプローチとして登場したのがCPUのマルチコア化です。従来ひとつだったCPUコアを複数搭載することで並列処理を可能とし、処理速度を向上させました。

CPUの性能

CPUの性能を表す指標にはマイクロアーキテクチャーをはじめ、動作周波数、コア数、スレッド数などがあります。

マイクロアーキテクチャー

CPUの基本設計のことです。メモリーの規格やキャッシュ容量などを左右します。各メーカーが数年ごとにマイクロアーキテクチャーを改良し、そのマイクロアーキテクチャーに基づいたCPUを世に送り出しています。マイクロアーキテクチャーの改良はCPUの世代交代と同義と考えられます。同世代のCPUは以下の「動作周波数」「コア数」「キャッシュ容量」などにバリエーションをつけて複数のモデルがつくられます。

動作周波数(クロック)

CPUは一定の間隔で稼働しており、これはクロック信号により規定されています。動作周波数は、このクロック信号が「1秒間に何回発せられるか」を示すもので、単位はHz(ヘルツ)です。一般にこの数字が大きいほど時間あたりの演算回数が増えるので性能は向上します。ただし、メーカーごと、マイクロアーキテクチャーごとに動作周波数あたりの演算能力が変わってくるため、一概に値が高いから高性能とは言い切れません。つまり、メーカー・世代が異なるCPU同士で単純比較はできません。

コア数

CPU内のCPUコアの数を示します。並列で処理できるためコア数が多くなるのに比例して高速化が望めます。ただし高速化のためには実行するプログラムが並列処理に対応しているか否かが重要なキーになります。プログラムが並列処理に対応して入ればコア数の恩恵を受けることができますが、逆に並列処理に対応していないプログラムではコア数の恩恵を得ることができません。

スレッド数

1つのコアを仮想的に2つに見せて、2コアのように動作させる仕組みのことです。あくまで仮想的なものですので、実際の2コアに及ぶものではありません。

キャッシュ容量

通常のメモリー(メインメモリー)とは別に、CPUにもメモリーが内蔵されています。このメモリーをキャッシュメモリーと言います。CPUはメインメモリーとやり取りをしてデータを処理していますが、頻繁に扱うデータについては自身に内蔵している非常に高速なキャッシュメモリーで処理することで高速化を図っています。

 

Intel製コアプロセッサー

Core i△ ●●●● ◇

モディファイア:i3、i5、i7、i9などのモデルを表します。数字が大きいものほど性能が高くなります。
●●●● 1000の位には世代数が入ります(第9世代なら「9」)。以下3桁には性能を示す数字が入ります。クロック周波数や省電力機能などの有無により一概には比較できませんが、大枠では数字が大きいものほど性能が高くなります。
サフィックス:モデルの特徴を示します。

サフィックス

省電力モデルはクロック周波数が小さくなります。

X オーバークロック可能な最上位モデル
K オーバークロック可能な上位モデル
なし 通常モデル
S 省電力モデル
T 超省電力モデル
HK モバイル向けハイパフォーマンスグラフィックスオーバークロックモデル
HQ モバイル向けハイパフォーマンスグラフィックスクアッドコアモデル
H モバイル向けハイパフォーマンスグラフィックスモデル
U 超省電力モデル

 

 

Intel第9世代Coreプロセッサー

Coffe Lake Refresh-S

ソケットはLGA1151に対応。対応メモリーはDDR4 2666。TDPは95W。

Core i9 9900K Core i7 9700K Core i5 9600K
コア/スレッド 8/16 8/8 6/6
キャッシュ 16MB 12MB 9MB
ベースクロック 3.6GHz 3.6GHz 3.7GHz
TB時最大クロック 5.0GHz(1/2コア) 4.9GHz(1/2コア) 4.6GHz(1コア)

 

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